前歯が折れたとき、破折の位置や周囲の骨の状態によっては、歯を残すことが難しい場合があります。今回は、左上1番(上顎左側中切歯)の水平破折に対して抜歯即時埋入によるインプラント治療を行い、16年後も良好な状態を維持している症例をご紹介します。

前歯インプラント症例の概要
- 治療部位:左上1番(上顎左側中切歯)
- 主な診断:水平破折により保存が難しい状態
- 治療方法:抜歯即時埋入によるインプラント治療
- 治療期間:当時約5か月
- 治療費:当時約50万円
- 経過:治療後16年、良好な状態を維持
治療期間と費用は治療当時のものです。現在の治療内容・費用は、骨や歯ぐきの状態、使用する部品、骨造成など追加処置の有無によって異なります。
治療前|左上の前歯が水平に破折



前歯では見た目と噛み合わせの両方を確認します
前歯は見た目への影響が大きいだけでなく、発音や食べ物を噛み切る働きにも関わります。そのため、残っている骨と歯ぐき、隣の歯、噛み合わせを確認し、歯を残す方法も含めて検討します。本症例では保存が難しいと判断し、抜歯と同日にインプラントを入れる方法を選択しました。
治療内容|抜歯即時埋入を選択

抜歯即時埋入とは
抜歯即時埋入は、歯を抜いた部位へ同じ日にインプラントを埋入する方法です。手術回数や治療期間を抑えられる場合がありますが、すべての方に適用できるわけではありません。感染の有無、骨の量と形、歯ぐきの状態、インプラントを安定して固定できるかを診断して判断します。
本症例の治療経過
抜歯後の状態を確認しながらインプラントを埋入し、治癒期間を経て上部構造(人工歯)を装着しました。治療期間は当時約5か月、治療費は当時約50万円でした。
治療後|周囲の歯と調和する前歯へ

前歯のインプラントでは、噛み合わせに加えて、人工歯の形や色、歯ぐきとの境目が自然に見えるかも大切です。治療後は清掃状態、歯ぐき、噛み合わせ、人工歯の状態を継続して確認しました。
長期経過|14年後・16年後も継続して確認

16年後の状態
2025年には治療から16年が経過しました。定期検診とメンテナンスを続け、左上1番のインプラントは良好な状態を維持しています。長期的にはインプラントだけでなく、隣の天然歯や噛み合わせの変化もあわせて確認することが重要です。
治療のリスク・副作用
インプラント手術後には、腫れ、痛み、出血、感染などが生じることがあります。インプラントと骨が十分に結合しない場合や、骨・歯ぐきの状態により追加処置が必要になる場合もあります。
前歯では治癒の過程で歯ぐきの位置や形が変化し、審美的な調整が必要になることがあります。治療後の清掃や定期管理が不十分な場合は、インプラント周囲炎、人工歯の破損・緩みなどが起こる可能性があります。
掲載した経過は本症例におけるもので、すべての患者さまに同じ結果を保証するものではありません。治療結果や治療期間には個人差があります。
三軒茶屋で前歯のインプラントをご検討中の方へ
曽我歯科医院三軒茶屋では、診察と歯科用CTなどの検査をもとに、インプラント以外の選択肢も含めて治療方法をご説明します。抜歯即時埋入が適しているかは症例ごとに異なります。まずは現在の状態とご希望をお聞かせください。
※治療期間・費用は治療当時のものです。現在の内容は診査・診断後にご案内します。
※治療前後の写真は本症例の経過を示すもので、治療結果には個人差があります。
曽我歯科医院三軒茶屋