歯を失った部分を補うと同時に、歯並びも整えたい。その場合は、インプラントを入れる前に、矯正治療を含む全体の計画を立てることが大切です。先に歯を入れてしまうと、後から動かしたい歯の位置に制約が生じることがあります。

鏡で歯並びを確認し治療を考える男性患者

インプラントは天然歯と同じようには動きません

天然歯の根の周りには歯根膜があり、矯正では周囲の組織の変化を利用して歯を動かします。一方、骨に結合したインプラントは、同じ仕組みでは動きません。人工歯の形を調整できる場合はあっても、埋め込んだ位置を簡単に変えられるわけではありません。

基本的な構造はインプラントの仕組みで紹介しています。

矯正でスペースを整えてから埋入することがあります

歯のない場所へ隣の歯が傾いていたり、歯と歯の根の間隔が狭くなっていたりする場合は、先に位置を整えることを検討します。見える歯の間に隙間があっても、骨の中の根が接近していることがあるため、画像検査を含めた確認が必要です。

また、矯正で隙間を閉じられる可能性や、別の補綴方法も検討します。「必ず矯正が先」「必ずインプラントが必要」という一律の順序ではありません。

すでにインプラントがある場合も、まず相談を

既存のインプラントがあるから矯正がすべて不可能ということではありません。位置を変えられない部分を踏まえて、周囲の天然歯をどのように動かせるか検討します。人工歯の再製作が必要になる可能性もあり、担当する歯科医師同士の情報共有が重要です。

治療開始前に確認したい4つのこと

  • 最終的にどこへ歯を並べ、どの部分を補うのか
  • 治療中の歯のない部分をどうするか
  • 全体の期間・費用と、担当する診療機関
  • 矯正後の保定とインプラント管理をどう続けるか

歯周病や虫歯がある場合は、それらへの対応も計画に組み込みます。複数の治療を別々に始める前に、希望を一度に伝えると計画の食い違いを防ぎやすくなります。

噛み合わせ全体を見て計画します

曽我歯科医院三軒茶屋でインプラントを相談される際は、矯正の希望や通院中の医院もお知らせください。歯を補う方法の比較や治療の流れも参考になります。矯正の対応方法・連携先、個別の費用やリスクは診察で確認します。

この記事の執筆・監修

曽我歯科医院三軒茶屋
院長 曽我 達彦(そが たつひこ)

日本大学松戸歯学部卒業。
東京歯科大学千葉病院にて歯科臨床研修医修了後、大手医療法人グループに勤務(分院長・理事を歴任)。
2006年に「曽我歯科医院三軒茶屋」を開院。
予防歯科・一般歯科・審美歯科・インプラント治療を4軸に、地域に根ざした包括的診療を行っている。

所属学会:
・日本口腔インプラント学会
・日本顎咬合学会

曽我達彦 院長

曽我歯科医院三軒茶屋