あくびや食事のとき、顎からカクッと音がすると気になるものです。顎の音だけで病気の程度が決まるわけではありませんが、痛みや口の開けにくさがある場合は診察を受けましょう。

顎の関節付近にそっと手を添える男性

音は顎の関節の動きに伴って出ることがあります

顎の関節は耳の前にあり、口を開け閉めするときに動きます。関節の中の組織の位置や動きの変化が、音に関係することがあります。ただし、音の種類だけで原因を特定することはできません。

顎関節症では、顎の関節や噛むための筋肉の痛み、口の開けにくさ、関節の音などがみられます。音があっても痛みや動きの制限がなければ、必ずしも治療が必要とは限りません。反対に、音が小さいから問題が軽いともいえないため、症状全体で判断します。

受診を考えたい症状

  • 食事や会話で顎が痛む
  • 以前より口が開きにくい、途中で引っかかる
  • 顎の違和感が続く、日常生活に支障が出る
  • 急に噛み合わせの感じが変わった

口が開かない・閉じられない、けがの後から症状が出た、腫れや発熱を伴うときは、早めに医療機関へ相談してください。歯の痛みなど別の原因が隠れている場合もあります。

自分で何度も音を確かめないようにしましょう

音が気になると、口を大きく開けたり顎を動かしたりして何度も確認したくなりますが、負担を増やすことがあります。無理に鳴らす、強く押す、自己流で顎を戻そうとする行為は避けてください。

痛みがある間は硬い物や大きな一口を控え、楽に食べられる形にします。長時間のガム、頬杖、日中の食いしばりなど、顎に力がかかる習慣にも気づけるとよいでしょう。歯ぎしりについては歯ぎしり・食いしばりの解説も参考になります。

治療は状態を確認してから

診察では、いつから、どの動作で、どこが痛むのかを確認します。生活上の負担を減らす方法や運動の指導、装置などを検討することがありますが、すべての方に同じ治療を行うわけではありません。市販のマウスピースなどを自己判断で使い続けず、ご相談ください。

原因を十分に調べないまま、音だけを理由に歯を大きく削るなどの処置を急ぐ必要はありません。当院では状態を確認し、必要に応じて専門医療機関への相談も含めてご案内します。一般歯科のご案内と初診の流れをご覧ください。

参考:米国国立歯科・頭蓋顔面研究所(NIDCR)・TMD

この記事の執筆・監修

曽我歯科医院三軒茶屋
院長 曽我 達彦(そが たつひこ)

日本大学松戸歯学部卒業。
東京歯科大学千葉病院にて歯科臨床研修医修了後、大手医療法人グループに勤務(分院長・理事を歴任)。
2006年に「曽我歯科医院三軒茶屋」を開院。
予防歯科・一般歯科・審美歯科・インプラント治療を4軸に、地域に根ざした包括的診療を行っている。

所属学会:
・日本口腔インプラント学会
・日本顎咬合学会

曽我達彦 院長

曽我歯科医院三軒茶屋