「歯が以前より長く見える」「歯の根元に食べ物が残りやすい」と感じませんか。歯ぐきが下がると、これまで覆われていた歯の根が口の中に露出することがあります。その根の表面にできる虫歯が「根面う蝕」です。

手鏡で歯元の状態を確認する女性患者のイラスト

歯の根は、歯冠と同じようには守られていません

ふだん見えている歯の頭の部分は、硬いエナメル質で覆われています。歯の根の表面は構造が異なり、露出すると酸の影響を受けやすくなります。歯周病や歯ぐきの退縮、強いブラッシングなどに加え、磨き残しや口の乾燥があると注意が必要です。

歯ぐきが下がった人に必ずできるわけではありません。現在の状態に合ったケアへ切り替えることが大切です。

しみるだけでは、知覚過敏との区別はできません

冷たい物がしみる原因には知覚過敏もありますが、根面の虫歯でも似た症状が出ます。反対に、虫歯が進んでいても痛みを感じないことがあります。歯元の変色、表面のくぼみ、フロスが引っかかるなどの変化も受診時に伝えましょう。

茶色い部分がすべて進行中の虫歯とは限らないため、硬さや汚れの残り方などを歯科医院で確認します。針や爪で触って確かめることは避けてください。

歯元に合わせて磨き方を見直しましょう

  • 歯ブラシを強く押しつけず、歯元へ毛先を丁寧に当てる
  • 歯間の広さに合ったフロス・歯間ブラシを使う
  • 年齢と状態に合ったフッ素配合歯磨剤を使用する
  • 甘い飲み物や間食を長時間続ける習慣を見直す

汚れを落とそうとして強くこすると、歯ぐきや歯の表面を傷めることがあります。道具の選び方はフロスと歯間ブラシの使い分けを参考にしてください。

早期なら、削らずに管理する場合もあります

初期の病変では、清掃やフッ化物の応用などで進行を抑える方針を検討することがあります。一方、穴が大きい、汚れを取りきれない、深く進んでいる場合は修復治療が必要です。どの段階でも同じ処置をするわけではなく、進行の程度と予防を続けられる環境を評価します。

歯ぐきが下がったら、予防方法も更新しましょう

曽我歯科医院三軒茶屋では、予防歯科で歯元や被せ物の境目まで確認します。しみる症状については冷たいものが歯にしみる原因もご覧ください。痛みが出る前の相談が、歯を守る機会になります。

参考:日本歯科保存学会:根面う蝕の診療ガイドライン

この記事の執筆・監修

曽我歯科医院三軒茶屋
院長 曽我 達彦(そが たつひこ)

日本大学松戸歯学部卒業。
東京歯科大学千葉病院にて歯科臨床研修医修了後、大手医療法人グループに勤務(分院長・理事を歴任)。
2006年に「曽我歯科医院三軒茶屋」を開院。
予防歯科・一般歯科・審美歯科・インプラント治療を4軸に、地域に根ざした包括的診療を行っている。

所属学会:
・日本口腔インプラント学会
・日本顎咬合学会

曽我達彦 院長

曽我歯科医院三軒茶屋